子宮頸部異形成 (CIN) を見つける重要性
- 2024年8月22日
- 婦人科がんに関すること,ワクチンに関すること,子宮頸がん関すること
「子宮頸がん」と子宮頸がんの前段階(前がん病変)である「子宮頸部異形成(CIN)」は、わが国において若い女性を中心に急増している病気です。子宮頸部異形成は自覚症状を示すことがほとんどないため、検査を受けないと診断することは不可能です。
しかし子宮頸部異形成は、「子宮頸がん検診」を受けることで発見することが可能であり、さらに異形成の段階で治療することにより、子宮頸がんに進むのを防ぐことができるのです。加えて、子宮を温存(全摘出しなくて済む)することができることから、その後の妊娠・出産も可能となります。
女性の皆様、20歳を過ぎたら2年に一度は子宮頸がん検診を受けましょう。
またHPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)は子宮頸がんはもちろんのこと、子宮頸部異形成も予防することができます。HPVワクチンは性交渉歴のない若年期に接種することが理想ですが、成人期以降においても子宮頸がんと子宮頸部異形成を予防する効果があることが判明しています。まだ接種したことがない方は、年齢を問わず、是非とも接種をご検討ください。
子宮頸部異形成、子宮頸がん、子宮頸がん検診については、当院Webサイトの以下をご参照ください。
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私たちは子宮頸部異形成の予防、早期発見、早期治療を行い、女性の命と、子宮と、そして次の世代の命を守ることに全力を尽くします。
文責 小宮山慎一
こみやまレディースクリニックあざみ野副院長
東邦大学医学部産科婦人科学准教授
慶應義塾大学医学部産婦人科学客員准教授