コンジローマはレーザー治療がベストです
- 2024年4月5日
- レーザー治療に関すること,コンジローマに関すること,感染症に関すること,デリケートゾーンに関すること
「尖圭コンジローマ」をご存じですか?
女性だけでなく、男性にも発症し、美容的にも症状的にもしばしば問題となります。
当院は産婦人科クリニックですので、女性の尖圭コンジローマについて解説します。
尖圭コンジローマとは
尖圭コンジローマは、外陰部、肛門周囲、腟壁、子宮頸部、尿道口などに発生する小さな「いぼ」の集合体で、肉眼的には乳頭状、鶏冠状、カリフラワー状と表現されます。
尖圭コンジローマの特徴
・良性腫瘍です
・若い女性に多いです
・原因の多くはHPVの6型もしくは11型の感染によるものです
・性行為によって伝播することが多く、いわゆる性病(性行為感染症:STD)です
尖圭コンジローマの症状と経過
・「いぼ」が大きくなりかつ広がっていくことにから、審美的に問題となります
・違和感、帯下の増量、かゆみ、痛み、不正性器出血などの症状が起きます
・自然治癒することもありますが、しばしば再発します
・妊婦に発症した場合、急速に増大することがあります。また分娩方法にも影響します
尖圭コンジローマの診断
・肉眼的に診断可能です
・コルポスコピーによって、より詳細な評価を行います(病巣範囲の決定)
尖圭コンジローマの治療
・薬物療法としてはイミキモド(ベセルナ・クリーム)を塗布します
・外科的療法としては、①切除術、②電気焼灼術、③レーザー蒸散術、があります
この中でレーザー蒸散術は、
周囲組織へのダメージが少ない
創傷治癒が早い
傷跡が残りにくい
完治率が高い
ことから、最も優れた治療であると評価されています。
当院では尖圭コンジローマに対するレーザー蒸散術を積極的に行っています。手術時間は短く、外来日帰り手術で実施可能です。加えて尖圭コンジローマのレーザー治療は、安心の保険診療(保険適用)です。
お悩みの方は、遠慮なくご相談ください。
文責 小宮山慎一
こみやまレディースクリニックあざみ野副院長
東邦大学医学部産科婦人科学准教授
慶應義塾大学医学部産婦人科学客員准教授