当院のがん遺伝子パネル検査が大幅に充実します
当院で実施しているがん遺伝子パネル検査(包括的がんゲノムプロファイリング検査:CGP)の「Guardant360」が、このたび大幅に充実します。
これまでの解析可能ながん関連遺伝子は83個でしたが、本年7月以降は739個と大幅に増加します。
この739遺伝子は、固形がんに関する重要な遺伝子をほぼすべて網羅しており、今まで以上に正確かつ意義の大きいがん遺伝子診断が可能となります。
「Guardant360」は血液検査(リキッドバイオプシー)でがん関連遺伝子の塩基置換・挿入/欠失・融合遺伝子/ゲノム再構成・コピー数変化(増幅/欠失)、MSI-High・TMBスコアが容易に調べることができる非常に有用ながん遺伝子パネル検査です。婦人科がんはもちろんのこと、あらゆる固形がんにおいて、年齢や性別を問わず実施することが可能です。
われわれは「Guardant360」を用いて、より高度で最先端のがんゲノム医療を、より身近にお届けすることを目指しております。本検査を行うことによって、あらゆるがんの診断・治療・管理(サーベイランス)を精密に行うことができます(精密医療:precision medicine)。がん遺伝子パネル検査は標準治療が終わってから行うことが本邦における現状ですが、本来はがんの診断がついたら、できるだけ早めに実施することが最も効果的です。保険診療の枠に縛られず、望む方には積極的にがん遺伝子パネル検査を行い、個々の患者さんごとの診断や治療に生かし、最善のがん医療を行っていただきたいと願っております。
がんの遺伝子検査、がん遺伝子診断、がんゲノム医療にご興味のある方は、老若男女を問わずお気軽にご相談ください。
文責 小宮山慎一
こみやまレディースクリニックあざみ野副院長
東邦大学医学部産科婦人科学准教授
慶應義塾大学医学部産婦人科学客員准教授