萎縮性腟炎とデリケートゾーンケア
- 2023年12月9日
- デリケートゾーンに関すること,腟のケアに関すること,閉経後性器尿路症候群に関すること,更年期に関すること
女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が急激に減少してくる更年期から枯渇する閉経期となると、皮膚や粘膜のうるおいが次第に失われます。特に腟、外陰(陰部)、尿道などはその影響を受けやすく、おりものの異常(茶色~黄色)、匂い、ヒリヒリ、乾燥感、性交痛、不正性器出血、かゆみ、下垂感、尿もれ、頻尿、膀胱炎、ゆるみ、など多彩な症状が起きます。これら閉経に関連して起こるデリケートゾーンの不快な諸症状を総称して、「閉経後性器尿路症候群(閉経関連性器尿路症候群 genitourinary syndrome of menopause :GSM)」と呼びます。特に腟に起こる症状を、「萎縮性腟炎」とも呼びます。よって萎縮性腟炎はGSMの病態の一部と考えてもよいでしょう。
萎縮性腟炎の治療は、エストロゲン腟錠、エストロゲン外用薬、ホルモン補充療法(HRT)、潤滑ゼリー等を行います。外陰や腟の保湿とマッサージによるセルフケアも大切です。
当院ではこれらに加え、炭酸ガスレーザーによる新しい治療「モナリザタッチ」を行います。
私たちは中高年女性のデリケートゾーンケアを積極的に行っていますので、お気軽にご相談ください。
文責 小宮山瑞香
こみやまレディースクリニックあざみ野院長