65歳の子宮頸がん検診の無料実施と高齢者における進行子宮頸がん
- 2025年1月12日
- 婦人科がんに関すること,子宮頸がん関すること,更年期に関すること,こみやまレディースクリニックあざみ野に関すること
ご存じでしたか?横浜市にお住いの65歳の方は、子宮頸がん検診を「無料」で受けることができます。
昨今、高齢化の進行と相まって、70代や80代の高齢者における進行子宮頸がんが増えています。これらは、中年のときから子宮頸部異形成(前がん病変)を持っていたものが、時間の経過と加齢による免疫力の低下によって緩やかに進行し、高齢者になってから発症したと考えられます。60代以降になると、婦人科検診を受ける機会が減り、婦人科を受診すること自体も少なくなることから、結果的に進行した状態で発見される頻度が高くなっていると推察されます。
子宮頸がんは早期発見することで治癒が望めるがんですが、進行がんとなると予後が厳しくなります。子宮頸がんは、細胞診もしくはHPV検査という非常に簡便な検査で、非常に高い確率でがんを早期発見できます。さらに子宮頸がん検診は、罹患率はもちろんのこと死亡率の減少効果が疫学的に証明されている唯一のがん検診です。
ご自身の健康管理として、65歳の皆さんは是非とも受けてください。またあなたのお母さん、おばさん、おばあちゃんにも、この機会に積極的に受診するようにおススメください。
当院では20歳以降のすべての年齢層の女性に子宮頸がん検診および精密検査(コルポスコピー、組織検査・生検)を行っておりますので、お気軽にお問い合せください。
文責 小宮山慎一
こみやまレディースクリニックあざみ野副院長
東邦大学医学部産科婦人科学准教授
慶應義塾大学医学部産婦人科学客員准教授